あまがさの日記のようなもの

書きたい時に書く日記のようなブログです。

文化的な日常

今晩は。秋の訪れに喜んでいたのも束の間、冬がやってまいりました。

街を照らす暖かな光に笑みがこぼれる今日この頃です。

さて今回は近況報告第二弾、展示会編です。

最近足を運んだ展示会と今後開催予定で気になっている展示会についてお話ししようと思います。

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美術鑑賞が趣味ということで以前から展示会には行っていたのですが、ここ最近は気になる展示が多く大忙しでした。

展示会の写真を添えながら感想を少し書きたいなと思います。

目次を付けますのでご活用くださいませ。

6月

東京(上野)国立西洋美術館「憧憬の地 ブルターニュ

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展示室に足を踏み入れて直ぐにターナーの光の描写の美しさに目を奪われ溜息。意を決して展示室内をぐるりと見渡すとミュシャの絵を発見。これは楽しい展示になるぞとわくわくして進みました。

仕事終わりに行ったので時間がぎりぎりになってしまってもったいなかったなと思いつつ、それでも行けてよかったなと思う展示でした。

フランスの乾いていて暖かな風を感じるような絵画たち。フランス旅行楽しかったなぁ、いつかブルターニュにも行ってみたいものです。


7月

神奈川(茅ヶ崎茅ケ崎市立美術館「イギリス風景と国木田独歩展」

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展示をやると聞いてから何があっても行くぞ!と心に決めていました。7月に神奈川旅行をしたのですがメインはこの美術展でした。本当に良かった。

湘南の海の風を感じながら歩き、到着後は木漏れ日の中を進みました。

素敵な美術館なのにこの企画展が無ければ知る機会にも恵まれませんでした。素敵な展示を企画して下さりありがとうございます、本当に良かったです。

展示自体もとても良かったですし、自分のペースで鑑賞できたことも嬉しく思いました。私は風景画が好きなのだなと改めて感じる展示でした。


8月

東京(六本木)国立新美術館「テート美術館展」

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ブルターニュ展」でターナーの絵を見てからもっとターナーの絵が見たいと思っていたのでとても良い時期に企画してくれたなぁという感想です。光がテーマなこともあってか繊細な光の表現がされている絵が多く見ていて癒されました。

私は冬の朝、震える手で窓を開けたときに吹き込む透き通った空気が好きなのですが、絵を見た瞬間そんな一瞬を味わって嗚呼、良い絵だ、と。

とても人が多く鑑賞には向かなかったので次は時間を考えようかなと思います。休日のお昼過ぎは良くないですね、朝早くが良いのかなぁ。

埼玉(川越)川越市立博物館「資料で見る戦争と川越」

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川越観光の途中で寄った博物館で企画展をやっていたので入ってみました。博物館が久しぶりでした。思い返せば美術館ばかりになっていてたまにはこういうのもいいな、と。

テーマが戦争なので重い雰囲気が漂っているのかと思いきやそういうわけでもなく。地元民と思わしき方が思い思いに自分の心情を話していました。戦争について考える機会になりましたし、展示自体も興味深くとても良い一日になったと思います。

個人的にはどこにも逃げられない空襲警報図と千人針が印象に残りました。特に千人針は胸に来るものがありました。


9月

東京(立川)PLAY! MUSEUM「エルマーのぼうけん展」

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私の愛してやまない「エルマーのぼうけん」の展示会が開催すると知ってから本当に楽しみにしていて9月末ついに行ってまいりました。

原画も良かったのですが何よりもテーマパークのような楽しい展示方法が面白かったです。

エルマーがわにの背を渡るシーンを再現して、床からわにの頭や背を模したクッションが出ていたり、プロジェクターを用いて嵐を再現したりとファンにはたまらない演出の数々!ノリノリでわにの背中を歩きました!

また最後のお部屋はたくさんの踊るりゅうのパネルが展示してあり、天井にはミラーボール。きらきらと様々な色があふれる場所でりゅうと一緒に踊りました。

なんて楽しい展示なのでしょう!お土産も原作へのリスペクト精神にあふれていてお買い物も楽しかったです。

行けてよかったなぁ、楽しかったなぁとしみじみしています。


10月

東京(上野)上野の森美術館「モネ展」

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大抵「印象派展」という名で開かれ、モネやマネ、ルノアールシスレー等の絵画が展示されますが今回はモネの作品だけを展示する企画展ということで開催前からとても楽しみにしていました。

入ってすぐに睡蓮の池。じゃぶじゃぶと蓮の上を歩き展示室を進みます。足に伝わる振動に心が躍りました。

展示内容もとても良かったです。見たことのある絵画もありましたが、どこで見たのかな?と過去足を運んだ美術展を振り替える良い機会にもなりました。

特に印象に残ったのは二階の展示室にある、雨の日の作品と英国での作品達です。

「雨のベリール」柔らかい雨の描写にうっとり。やはり私は雨の日が好きなのかもしれません。世界がゆらゆらと揺れるような、もやんもやんとした感覚、同じ場所が雨によっていつもとは違う光景になる気がします。雨が柔らかな光を含んで降りそそぐ様は幻想的でした。

「ウォータールー橋 曇り」テムズ川にかかる橋を描いた作品で橋の向こうにロンドンの街並みが描かれていました。今と変わらない国会議事堂周辺の街並みを柔らかな光と共に表現する作品に見惚れました。

ロンドンを描いた作品がいくつか展示されていたのですがどれも美しく魅入られ、実際に霧の都をぼんやりと眺めた日を思い出しました。

始まって直ぐの土曜日ということもあってか大変込み合っており、外にあるミュージアムショップに至っては衝撃の50分待ちでした。

今はすこし落ち着いているのかな?来年の一月末まで開催予定ですので皆様もぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。


11月

東京(丸の内)インターメディアテク常設展

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東京駅の丸の内側にあるkitteという建物の二階と三階にある博物館です。

率直な感想を述べるなら雰囲気がとても良い!ふと窓を覗いてみれば美しい東京駅が見えます。

金曜日は夜の20時まで空いているのでお仕事終わりにふらっと立ち寄ることができます。私もお仕事終わりに足を運んでみたのですが、人も多すぎず落ち着いて展示品を鑑賞できました。

展示室内に座り心地の良いソファがあり、腰を下ろしてぐるりと見渡すと異世界に来たような気分になりました。常設展の良さ、ここに極まれり!

入館料が無料なのでこれから毎月通ってしまおうか、なんて思うほど素敵な空間でした。

金曜日以外も18時まで空いているので少し覗きに行くこともできるし。こんなに良い博物館が近くにあるなんて!という喜びと驚きに包まれる金曜日でした。

魔法が使えそうな気分といいますか、なんというか。魔法使いの通う学校に来た気分が味わえました。


今後の予定

最後にこれから開催予定の展示会で気になっているものをご紹介します。

東京都美術館印象派 モネからアメリカへ」2024年1月27日~2024年4月7日

東京国立博物館本阿弥光悦の大宇宙」2024年1月16日 ~ 2024年3月10日

東京国立博物館中尊寺金色堂」2024年1月23日 ~ 2024年4月14日


一番上は既に楽しみで仕方がなく、必ず行くぞ!という心持。休日にしたいことがありすぎるのでなんとか時間を捻出せねば。期間はまだあるしゆっくり考えようとおもいます。

下の二つは鑑賞券を頂いて知った展示だったのですがフライヤーを確認したらとても興味をそそられました。お仕事終わりか、休日の朝に一人上野に行って来ようかなぁ。展示期間がかぶっているので展示会を梯子してもよいかもしれません。文化的な一日になりそうです!

ちなみに現在上野で開催中のローマ展の割引券もいただいたのですが、予定のない日がなく足を運べそうにありません;;

12/10迄ですのでお時間ある方はそちらもぜひ!


と、ここまで書いていたところ「絵画や絵画鑑賞の技法に興味が湧いてきた」「美術や歴史の知識がなくても楽しめる美術館や展示はないか」というお問い合わせをいただきました。

なんと名誉なことでしょうか!私に聞いてくださってありがとうございます!!!

頂いた質問への回答

ありきたりな答えになってしまうかもしれませんが、企画展なら来年の頭に開催予定の「印象派 モネからアメリカへ」、常設展なら「国立西洋美術館」が良いかなと思います。

どちらも上野なのでみはしのあんみつを食べて休憩しながら美術館を梯子しても良いかもしれません。

質問者さんは短歌を詠む方なのですが、印象派のふわふわとした表現もきっと気に入るかなと思います。シスレーが好きそうな気がする?私が好きなだけかな。

あと今はモネが来ているので折角なら見たほうが良いのかなとも思うので今行けるのであれば「モネ展」を是非。

ただ、モネ展だけを見てガツンと殴られるような作品に出会えるかというと難しい気もしてしまうので、国立西洋美術館の常設展と来年開催の企画展を覗いてみてほしいなと思いました。

何か一つ、心の奥が溶けるような、脳がじわりと痺れるような作品に出会えますように。

もし今回お勧めする展示で出会えなくても、足繫く美術館に通うことでいつの日か巡り合えると思います。

絵に心揺さぶられる人であれば誰でも運命的な出会いがあると思うんです。

本邦にはルーブル美術館プラド美術館メトロポリタン美術館といった世界に誇れる美術館がありません。

ルーブル美術館に三日いればきっと一つくらい胸を打つ作品に出会えるかもしれませんがそうもいきませんので、多くの企画展、美術館に足を運ぶしかありません。

ですが、東京に限って言うのであれば毎月のように新しい企画展に足を運べる環境が整っているのです。

世界中の国々の持つ宝ともいえる作品が東京に集まってくる。これはとても恵まれていることだと思います。

なのでもし直ぐに出会えなくてもあきらめないでほしいなと思ってしまいます。ご自身の自由なのですけれどね!気持ちだけ!

私個人の考えを述べると、芸術鑑賞に一番必要なのは知識ではなく感性です。絵を見て心揺さぶられる人かどうか、それだけだと思います。

知識という土台の上にしか成り立たない趣味もあるかもしれませんが絵画鑑賞はそうではないと思います。

私は絵を描くことが好きで絵画教室にそこそこの年数通っていましたし、大学では学芸員資格も取りました。取得にあたり美術史も歴史も専攻しましたし博物館実習もしました。

ですがそれらの知識があるから美術鑑賞が楽しめているのか?と聞かれたら断じて否!そのようなことは決してありません。

私が絵画を鑑賞するようになったのは絵を描くことが好きだからというのもありますし、両親が芸術鑑賞が好きで幼いころから連れていかれていたからというのもありますが、何よりも美しいものが好きだからです。

(ちなみに絵を描くことが好きなのは自己表現の一部だからです。同じ理由で文章を書くのも好きです。)

確かに、知識が絵に深みを持たせることはあります。その時代の背景や作者の人生を知っていることで見えるものが変わることもあるでしょう。それもまた良い楽しみ方だと心から思います。

ですが情報ばかりを味わうのは違うと思っているんです。感性の上に乗せるなら良いと思うけれど逆は違うと個人的に思ってしまう。

この絵はかの有名な画家が描いたから良い絵なんだ!この絵の価値は100億円だから良い絵なんだ!というようなものではないと思うのです。

芸術鑑賞に限らず、優先されるべきは作者の知名度でも世間からの評価や価値でもなく、自分の心をどれだけ揺さぶるかだと思っています。

高価な絵は多くの人をときめかせたから価値がついたのかもしれませんがそれに共感するかどうかは貴方自身の心に聞くべきこと。仮に世間の評価と価値観が合わなくてもそれが貴方の個性であり愛しむべき特性です。

知識が絵画鑑賞を楽しくさせるのではなく、絵画鑑賞が好きな人に知識が備わると絵画鑑賞がより一層魅力的に感じるようになるのではないかと思います。

もしまだ絵画に魅了される経験がないのなら感性の赴くままに絵を眺めてみたらよいのかな、と。伝わりますでしょうか。

これは私の勝手な考えでしかなく、絵の価値は時代背景や画家の人生を込みで計るものという人もいるでしょうしそれぞれですけれどね。私は文学においても作者と作品は別と考える宗派の人間なのでこうなっております。

長々とお話しさせていただきましたが今回はここまで。これからも興味深い展示が目白押しですので足を運んでみてはいかがでしょうか。

寒い日が続いていますので暖かくしてお過ごしください。

お読みいただきありがとうございました!